当社では干し椎茸を高千穂郷の約 600 軒の生産者から直接集荷しています。これらの椎茸は甘い樹液を出すクヌギ原木を使用し(約95%)、無農薬で露地栽培されています。
ハウス栽培とは違い、風が吹けば椎茸は曲がりますが余分な水分を飛ばしてくれるので、うま味が濃厚で歯応えのある椎茸が育ちます。「山のアワビ」と評される昔ながらの食感は露地栽培の賜物です。また、気温が低く、少雨で霧が多い気候によって、厳しく、美味しく育ち、甘みが増します。
椎茸栽培は、森林をサステナビリティ(持続)からリジェネレーション(再生)へ導きます。クヌギの木を伐採すると、森のその部分に日光が差し込むようになり、クヌギの切り株からは新芽が出て、下草や新しい樹木が生い茂るようになります。こうして山の保水能力や土砂流出防止機能が高くなります。また若い成長盛りの樹木は老木よりも多くの二酸化炭素を吸収します。
椎茸栽培により、植林しなくても約15年のサイクルで山が蘇ります。
椎茸粉を粉砕する前に一枚一枚丁寧にブラッシングする作業を、近隣の障がい者支援施設に委託しています。障がい者というだけで不当に安い賃金の仕事しかなかったところ、当社では椎茸関連の仕事を従業員と同じ工賃で委託しています。椎茸粉の販売伸長に伴い健常者と同じ賃金でやりがいを持って働ける事業所は7カ所まで増えて地域に笑顔が広がっています!これらの事業所には、CO-OP軸なし椎茸の軸カット作業も委託しておりこちらも年々伸長しております。他にも椎茸栽培の駒打ち(植菌)作業も委託していて林福連携の先進事例として令和元年度林業⽩書のSDGs特集に掲載されています。