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フロリダ大学で、干し椎茸を5g毎日、水で戻して加熱調理して食べた場合の健康効果を、成人42名を対象にして調べる研究が行われました。
椎茸粉を毎日のお料理に使う上で参考になりますね♪ そして本格椎茸粉はクヌギ原木で栽培し遠赤外線で高温乾燥しているのでβグルカンたっぷりです!
◆ 主な発見
1. 免疫細胞の増加
- γδ-T細胞の増殖 → 60%増加
- NK-T細胞の増殖 → 100%増加
2. 免疫細胞の活性化(攻撃力の向上)
- γδ-T細胞の活性化 → 41%増加
- NK-T細胞の活性化 → 370%増加
3. 腸内免疫の向上
- 唾液中のsIgA(免疫マーカー)→ 12%増加
4. 炎症の抑制
- 血中CRP(炎症マーカー)→ 30%減少
- 炎症性サイトカインMIP-1α → 67%減少
この結果から、毎日5gの干し椎茸を食べることで、免疫機能が向上し、炎症が抑えられることが期待できることが示唆されています。
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◆ 干し椎茸が効く理由(どうしてこうなるの?)
研究者によると、干し椎茸に含まれる特定の成分が免疫細胞を「準備万端」にする(プライミング)効果を持つと考えられています。これにより、病原菌に対して素早く・強く反応できるようになるそうです。
特に「β-グルカン」という成分が、腸内の免疫細胞と関わり、全身の免疫力を高める可能性があります。しかし、本研究ではβ-グルカン単体の効果を直接調べたわけではなく、干し椎茸全体の摂取による影響として評価されています。そのため、他の成分との相乗効果も考えられます。
この論文では、β-グルカン(β-glucan)について以下のように言及されています。
1. 免疫調整作用の可能性
- 免疫細胞と相互作用し、免疫機能を高める可能性がある。
- 特に、腸内の免疫細胞(マクロファージ、樹状細胞)と関わることで、全身の免疫応答を強化する可能性がある。
2. 腸内での作用
- 腸内免疫(sIgAの増加)に関与している可能性がある。
- 腸内で免疫細胞がβ-グルカンを認識し、それが全身の免疫活性を高める要因となる可能性がある。
3. 免疫細胞の活性化メカニズム
- β-グルカンは、免疫細胞を活性化させる受容体(Toll-like receptorやDectin-1)を刺激することが知られている。
- 干し椎茸の摂取がγδ-T細胞やNK-T細胞の増殖・活性化を促すことが確認されており、β-グルカンがそのメカニズムの一部になっている可能性がある。
4. 他の研究との関連性
- 他の研究でも、干し椎茸由来のβ-グルカン(レンチナン)が免疫調整作用を持つことが報告されている。
- 本研究では、β-グルカン単体ではなく、干し椎茸を「食品」として摂取した際の効果を調べているため、他の成分との相互作用も考えられる。
結論
この研究では、干し椎茸の免疫向上効果の一因としてβ-グルカンが関与している可能性が示唆されたが、β-グルカン単体の効果を検証したわけではない。
また、5gと10gの摂取量の違いについては、免疫細胞の増加にわずかな違いがあったが、統計的に有意な差はなかった。つまり、毎日5gの摂取でも十分な効果が期待できる。
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研究論文
Consuming Lentinula edodes (Shiitake) Mushrooms Daily Improves Human Immunity: A Randomized Dietary Intervention in Healthy Young Adults
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25866155/